渡航移植をお考えの方へ
医療機関から医学的に移植が必要と判定され、日本臓器移植ネットワークに待機者登録します。主治医や治療先の医療チームの協力を得ながら、渡航移植が可能な海外の病院と交渉していただき、受け入れ先が決定し、受け入れ可能な保証金の提示があります。海外渡航移植を考えられてるご家族は国内待機登録の時点で私たちに相談に来られます。
学生時代の友人、職場の同僚、父母会の仲間など、信頼できる仲間を募り、救う会を立ち上げます。FacebookやTwitterなどのSNSに加え、救う会専用のホームページも作成し情報の発信を行うとともに、街頭募金を中心に実際の募金活動をスタートさせます。親しいお仲間でさえ国内における臓器移植の事情について知らない人がほとんどです。私たちからも丁寧に説明させていただき、熱量を持って活動を開始します。
募金活動が進み、募金が目標金額を達成すると、渡航手続きを開始します。チャーター機の手配や、受け入れ先病院との日程調整を行います。また募金をしていただいた方々への説明責任として募金使徒の中間報告なども行います。
アメリカへの渡航は約10時間。その間に何かあってもしっかりと対応できるように、日本の医療スタッフが受け入れ先の病院まで同行します。ここから先は渡航先の現地スタッフへと担当が変わります。
帰国当日は空港へ患者さんとご家族の本当の笑顔に会いに行きます。また、移植後の皆さんの元気な姿に会うことを楽しみに年に一度同窓会を開催し、移植者同士の交流の場を設けています。募金に協力していただいた皆さんと臓器提供者とその家族への感謝の気持ちを忘れずに患者さんの人生が豊かに輝くことを祈っています。
臓器移植をされた患者さんの予後は、移植をした臓器や年齢などにより個人差があります。帰国後であっても残念ながら、移植後の合併症等により亡くなってしまう方もいらっしゃいますが、多くの方が元気に帰国をし、国内の主治医のもとで薬の調整をしてもらいます。退院したら幼稚園や学校に通ったり、大好きなパパやママ、兄弟たちと共に食事をしたり、遊んだり、家族全員で川の字になって寝たりと待望の日常生活に戻ります。