臓器移植医療について

国内と海外における「人の死」の捉え方と
臓器移植の現状

イスタンブール宣言とは

国際移植学会では 2008年4月30日から 5月2日にかけて、トルコのイスタンブールで、 "International Summit on Organ Trafficking and Organ Tourism" を開催しました。 世界 78ヶ国、154名のメンバーが参加し、3日間の協議の末に「イスタンブール宣言」を取りまとめるに至りました。

「イスタンブール宣言」は、国際移植学会(The International Society for Heart and Lung Transplantation, ISHLT)によって2013年に発表された、心肺移植に関する倫理的指針です。

この宣言は、心肺移植におけるドナーの選定や移植手術の実施など、移植に関わる倫理的問題についてのガイドラインを示しています。具体的には、ドナーの選定には非常に厳密な基準を設け、ドナーからの臓器提供が自発的であること、移植手術が安全であること、移植後の生活の質が向上することが必要であるとされています。

また、イスタンブール宣言は、移植に関する倫理的問題について常に議論することが重要であるとし、医療従事者だけでなく患者やその家族、社会全体が参加することで、より良い移植医療が実現できるとしています。

宣言の要点

  • 臓器売買や金銭的な利益を得ることを目的とする臓器の仲介・斡旋業(医療ツーリズム)を世界から根絶する
  • 臓器提供の自給自足(国外患者への治療は、それによって自国民が受ける移植医療の機会が減少しない場合のみ許容される)
  • その他 法制化、医療環境の整備、ドナーに対するケア、教育

日本語に訳された2018年版の臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言は、下記のボタンからご確認いただけます。

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